中村憲剛

PUBLISHED ON 2020年12月31日 — DIARY
優勝決定時のピッチ

この写真パネルは2017シーズン、川崎フロンターレの初優勝が決まった最終節のピッチで、 中村憲剛が嗚咽を漏らしながら男泣きしている場面です。 私はこれをスタジアムでライブで見ていて、一緒に絶叫しながら泣き喜びました。

レギュラーやキャプテンを長く続けながら、 たくさんの2位を重ねシルバーコレクターと揶揄され苦汁を飲まされ続けた彼の心境を具体的に計ることはできません。 自分は2015年ぐらいから後援会会員で、強くなってから応援しているにわかファン。 彼を含め、昔から応援しているファンや関係者の喜びの1%に満たないかもしれません。

この初優勝は、最終節の結果が確定して鹿島と勝ち点差で並び得失点差で優勝が決まるという、ほんとうにギリギリでした。 引き分けの勝ち点1、勝利や引き分けをもぎ取った1点のゴール、数字には見えない数多のプレー、どれ1つが欠けてもダメでした。 このオフに競争が熾烈なフロンターレから抜けていくメンバーがいますが、 彼ら1人1人が2017シーズンに残した1点や1プレイ、自分ははっきり覚えていて忘れることはありません。 この2017シーズンの優勝は、大きな象徴的な点でした。 大きな点は単独で生まれるものではなく、小さな点が不定期に繋がって導かれます。 記録的な成績で優勝した2020シーズン。 この現状は結果で、ここに至るまでの組織の戦略・継続・仕込み、そちらに大いに興味が湧きます。

彼が遂に2020年に引退します。 明日の2021年元旦の天皇杯決勝がプレイヤーとして最後の舞台です。

この写真パネルにいつかサインしてもらいます。 その時に何て言おうか迷うかもしれないけど、たぶん語らずともこの象徴的なパネル1つを介して 色々な想いがあることを察してくれる気がします。

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